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精油額総論



化学的構造の基本的なことは覚えておきましょう。


3【精油の化学】 @精油成分の構造
  

@【精油成分の構造】

テルペン系化合物分子構造中に2個以上のイソプレンを含む一群の有機化合物。また、その誘導体。特に、精油中に含まれる芳香性化合物を指す。

テルペンは炭素水素から構成されている鎖状の構造持つ化合物で多くの種類があります。

 

脂肪族系化合物   分子内の炭素原子の結合が鎖状で、環状構造を含まない有機化合物の総称。

 

芳香族系化合物   ベンゼン環およびそれが縮合した環をもつ有機化合物の総称。ベンゼン・ナフタレン・アントラセンなどの芳香族炭化水素とその誘導体が含まれる。芳香をもつものが多いのでこの名がある。

 

テルペン類         モノテルペン類はほぼすべての精油中に種々の割合で含有されますが、消毒、殺菌効果に加えて、鎮痛、去痰、興奮剤でもあります。(ピネン、リモネン

                           セスキテルペン類は、消毒、殺菌効果に加えて、抗炎症剤、鎮痛剤であり、弱い降血圧剤でもあります。いくつかは鎮痛、鎮痙作用を示します。

                           ジテルペン類はさらに、去痰剤、下剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤としての作用を示します。

 

アルコール類R-OH   炭素原子1つと水素原子1つからなる水素基(-OH)が、脂肪族炭素鎖上の水素原子と置換すると、アルコールができます。イソプレン単位234個のどの分子と結合するかによって、それぞれモノテルペノール、セスキテルペノール、ジテルペノールができます。こうしてできるアルコールの名称には、その末尾に常に-オール(-ol)が付きます。

                           アルコール類は抗菌剤であり、強力な殺菌剤であり、抗ウイルス剤であり、興奮剤です。アルコール類は一般に使用上、毒性がなく、皮膚刺激の原因になりません。

                          リナロール、ゲラニオール、メントール

 

フェノール類Ar-OH  同じ水酸基が芳香(フェニル)環に付加すると、フェノールと呼ばれる分子ができます。フェノールはアルコールの一種ですが、強力な作用を示します。フェノール類はアルコール類と同様に、名称の末尾に-オール(-ol)が付きます。

                           フェノール類はアルコール類と同様に、消毒剤、殺菌剤です。神経系(鬱病に効果を示す)と免疫系の両方を賦活するため、身体自信の治癒過程を活性化します。-OH基が環状構造に付加しているため、芳香族フェノールは、大量あるいは長期間使用すると、肝毒性や皮膚刺激性を示すことがあります。

                          オイゲノール、カルバクロール、チモール

 

 

アルデヒド類R-CHO アルデヒドはカルボニル基と水素原子が、基本骨格上の1つの炭素と結合したものです。アルデヒド類は末尾に-アール(-al)で終わるか、-アルデヒドと示されます。アルデヒド類は一般に強力な芳香を有し、非常に反応性に富みます。

                           アルデヒド類の有用作用は抗ウイルス、抗炎症、神経系の鎮静、血圧降下、血管拡張、解毒作用などで、不的確にに使用した場合の有害作用は皮膚の刺激と感作作用です。

                                  (シトラール、シトロネラール)

 

ケトン類R-CO-R     カルボニル基(=O)が鎖構造上の炭素原子に付加すると脂肪族ケトンが生成します。ケトンの名称は通常語尾が-オン(-one)で終わりますが、先に指摘したアサロンのように、フェノールエーテルで、ケトンではない偽物もあるので注意が必要です。

                           一般的に、ケトン類は瘢痕形成、脂肪分解、粘液分解、鎮静作用を有し、ものによっては、鎮痛、抗血栓、抗炎症、消化、去痰、あるいは興奮作用を示します。使用に際して、特に妊婦には注意が必要。

                          カルボン、カンファー、メントン

 

エステル類R-COO-R           エステルには活性基がありません。エステルは有機酸とアルコールが結合して生成し、その反応は以下のようになります。

                           有機酸+アルコール=エステル+水

                          一般には語尾に-エート(-ate)がつくか、エステルの名が付きます。

                           エステルは一般に、抗ウイルス、抗炎症、抗痙攣、瘢痕形成作用を示し、特に神経系に対して、鎮静と強壮の両方を示します。

                          酢酸リナリル、酢酸ベンジル

 

オキサイド類     1,8-シネオール、別名ユーカリプトールで2環性のエーテルと見ることもできます。

                           去痰剤、粘液溶解剤で、その副作用は皮膚の刺激性で、特に幼い子供に顕著です。

(他にペロキシド類、ラクトン類、酸類、フラン類、エーテル類、硫黄化合物)

 

A          官能基→  有機化合物の分子構造の中にあって、同族体に共通に含まれ、かつ同族体に共通な反応性の要因となる原子団または結合形式。作用基。

                  分子内にあって反応性に富む基。

参考資料 精油の安全性ガイド上巻、広辞苑